シーン 4 · 街で
母音を足さない No extra vowels
1場面
ボウリング場で、友だちの一投を見て
相手が言います
Did you see that?
2今日の一文
Strike!
/straɪk/ · STRIKE · 1拍
ストライク!(野球でも、ボウリングでも)
口のヒント:口を開くのは「アイ」の1回だけ。s・t・r は、口を閉じたまま舌と息だけで通過します。最後の k は、舌の奥で止めて終わり。
まず一度、最後まで聞きましょう。
日本語の習慣だと
Su·to·ra·i·ku5拍→Strike1拍
「ストライク」は口が5回開くので、相手の耳にはいくつもの音のかたまりに聞こえます。意味は伝わります。口を開く回数を1回に減らすだけで、はっきり英語の strike になります。
3なぜ、これで通じる?
日本語の音は、ほとんどが「子音+母音」でひとつの拍です。だから子音が並ぶ英語に出会うと、口が自動的に母音を足してしまいます。ス・ト・ラ・イ・ク。英語の strike は、口を開くのが1回だけ。母音の数が、そのまま拍の数です。
4あなたの番
相手
Did you see that?
あなた
Strike!
押すと、点が三つ灯ります。そのあいだに声に出して返し、最後に見本と比べます。
5もう一度、同じ文
意味は隠してあります。声に出してから、開いてください。
Strike!
意味を見ないで、言ってみましょう。
意味を見る
ストライク!(野球でも、ボウリングでも)
まだ時間があるなら、この文のまわり
拍を数える
拍とは、口を開く回数のことだと思ってください。日本語の拍(モーラ)は、ほぼ必ず母音で終わります。英語の拍(音節)は、母音がひとつ入っていれば、まわりに子音がいくつ並んでも1拍です。「拍を見る」を押すと、点が順番に光って、音が流れます。
カタカナ · 5拍
English · 1拍
カタカナ · 6拍
English · 3拍
カタカナ · 5拍
English · 2拍
カタカナの拍弱い拍強い拍
悪い癖ではありません。日本語の音のしくみが、そうさせています。
日本語の音は、「ん」「っ」とのばす「ー」以外、必ず母音で終わります。だから英語を文字(カタカナ)で受け取ると、子音ひとつにつき母音がひとつ付いてきます。足している母音は、たいてい「ウ」(s・k・p のあと)か「オ」(t・d のあと)。desk が「デスク」になるのは、s と k にそれぞれ「ウ」が付いたからです。文字ではなく口で覚えると、拍は自然に減ります。「ウ」が出そうになったら、そこで唇を止める。それが今日の練習です。
口を開いた回数をタップ
「聞く」で音を流します。口を開く回数(=拍)だと思う数だけ、パッドをタップ。決めたら「これで決まり」。カタカナの拍数も見せておきますが、それは罠です。耳と口を信じましょう。
Beat tapper · 拍タップ
1 / 10 · 聞いて、拍の数だけタップ
strike
カタカナなら ス・ト・ラ・イ・ク 5拍
このブラウザでは音声を再生できません。ことばを見て、自分ならどこで口を開くかを考えながらタップしてみましょう。
子音のかたまりを、一気に
6つのことばは、どれも英語では1拍です。赤いところだけで口を開きます。ほかの文字は、舌と唇の動きだけ。ささやき声で言うと、母音が入っていないかを自分で確かめやすくなります。
street
/striːt/ · 1拍
ス・ト・リ・ー・ト 5拍 → 1拍
通り
s を長めに伸ばしてから、舌先を歯ぐきに当てて t、すぐ舌を引いて r。口を開くのは ee の1回だけ。最後の t は止めるだけです。
spring
/sprɪŋ/ · 1拍
ス・プ・リ・ン・グ 5拍 → 1拍
春 · ばね
s のあと唇を閉じて p、開くと同時に r。母音は i ひとつ。最後の ng は鼻に抜けて終わり、「グ」とは言いません。
desk
/dɛsk/ · 1拍
デ・ス・ク 3拍 → 1拍
机
母音は e だけ。そのあと s → k と、口を閉じ気味のまま続けます。k は舌の奥で止めるだけ。「ク」の「ウ」を出さないのがコツです。
text
/tɛkst/ · 1拍
テ・キ・ス・ト 4拍 → 1拍
文章 · メッセージ
x は k+s。つまり k・s・t と子音が3つ続きます。e のあとは、口を一度も開けずに最後の t で止める。「テキスト」の3拍ぶんが消えます。
world
/wɜːrld/ · 1拍
ワ・ー・ル・ド 4拍 → 1拍
世界
いちばん難しい一語です。母音は真ん中のひとつだけ。r で舌を引き、舌先を歯ぐきに当てて l、そのまま d で止めます。「ル」「ド」は言いません。ゆっくりで大丈夫。
film
/fɪlm/ · 1拍
フィ・ル・ム 3拍 → 1拍
映画 · フィルム
l で舌先を歯ぐきにつけたまま、唇を閉じて m。「フィルム」の「ル」が消えて、「フィ」の直後に唇が閉じる感じです。
一語ずつ聞いて、赤いところだけ口を開けて言ってみましょう。
ささやきのコツ:声を出さずに str… と言ってみてください。ささやき声だと口の動きだけに集中できるので、よけいな母音を足していないかに気づきやすくなります。そのまま声を足せば、street です。
最後の子音は「止める」
日本語の習慣だと、cat は「キャット」で3拍。英語の cat は1拍で、最後の t は舌先を歯ぐきに当てて、止めるだけ。「ト」と息を出しません。
キャット
cat
/kæt/
止める場所 · 舌先 t
グッド
good
/ɡʊd/
止める場所 · 舌先 d
ホット
hot
/hɑːt/
止める場所 · 舌先 t
マップ
map
/mæp/
止める場所 · 唇 p
ビッグ
big
/bɪɡ/
止める場所 · 舌の奥 g
ブック
book
/bʊk/
止める場所 · 舌の奥 k
止める場所は3つだけ。舌先(t・d)、唇(p・b)、舌の奥(k・g)。
息を出さないなら、t は消えてしまうのでは。
聞こえています。英語を話す人の多くは、ことばの最後の t・d・p・k を、息を出さずに止めて終わります。相手は「音が止まった場所」で t だと分かります。「キャット」と「ト」まで言うと、むしろ cat-o のように余計な拍が聞こえて、次のことばとのつながりが悪くなります。止めるほうが、通じやすいのです。
組み立てる:We watched a Christmas film last night.
全部つなげます。カタカナで読むと21拍、英語なら8拍。どこで口を開くか、先に地図を見ておきましょう。
We watched a Christmas film last night.
/wi ˈwɑːtʃt ə ˈkrɪsməs ˈfɪlm ˈlæst ˈnaɪt/ · we · WATCHED · a · CHRIST·mas · FILM · LAST · NIGHT
昨日の夜、クリスマス映画を見ました。
We と a は小さく、軽く。watched の最後は tʃ → t と子音が2つ続いて、口を開けずに終わります。
英語 · 8拍カタカナ · 21拍差 · 13拍ぶん、口を開けない
うしろから組み立てます。止める t がふたつ続く「last night」から始めて、少しずつ前を足していきましょう。
- 1
last night
/læst naɪt/st は一気に、t は2回とも止める
- 2
film last night
/fɪlm læst naɪt/「ル」を言わずに、唇を閉じて m
- 3
a Christmas film last night
/ə ˈkrɪsməs fɪlm læst naɪt/Christmas は2拍。t は読まない
- 4
We watched a Christmas film last night.
8拍watched の tʃt は、口を開けずに子音だけで
短いかたまりから。慣れたら一息で。
今日のクエスト
できたものにチェック。全部でなくて大丈夫です。
- strike を、口を1回だけ開いて言える
- street · spring · desk · text · world · film を、あいだに母音を入れずに言える
- 「We watched a Christmas film last night.」を8拍で、画面を見ないで言える
6まとめと、次へ
口を開く回数を減らすだけで、英語のリズムに近づきます。