シーン 10 · 仕事で
「難しいです」は No じゃない Saying no, softly and clearly
1場面
金曜の打ち合わせに誘われて
相手が言います
Can you join the meeting on Friday?
2今日の一文
I'd love to, but I can't make Friday. Would Monday work?
/aɪd ˈlʌv tu | bət aɪ ˈkænt meɪk ˈfraɪdeɪ ‖ wʊd ˈmʌndeɪ ˈwɜrk/ · I'd LOVE to · but I CAN'T make FRI·day · would MON·day WORK
ぜひそうしたいのですが、金曜は無理です。月曜ならいかがですか。
can't の /t/ はほとんど聞こえません。目印は母音です。can't は /æ/ をはっきり長く、can は弱く /kən/。文の中で can が強く、はっきり聞こえたら、たいてい can't です。
まず一度、最後まで聞きましょう。
メールや、初めての相手には、こちらの形も。afraid は「怖い」ではなく「残念ながら」です。
I'm afraid that's not possible this week, but we could start on Monday.
/aɪm əˈfreɪd ðæts ˈnɑt ˈpɑsəbəl ðɪs ˈwik | bət wi kʊd ˈstɑrt ɑn ˈmʌndeɪ/ · I'm a·FRAID · that's NOT POS·si·ble this WEEK · but we could START on MON·day
残念ながら今週は無理ですが、月曜からなら始められます。
こちらも一度、最後まで。
3なぜ、これで通じる?
日本語では「難しいですね」「検討します」「ちょっと……」で、断りはちゃんと届きます。相手が結論を察してくれるからです。英語を話す人の多くは、That's difficult を「大変だけど、できる」と聞きます。英語の断りは、ぼかして守るのではなく、はっきり断って、代案で守る。やわらかさの置き場所が、ひとつ違うだけです。
4あなたの番
相手
Can you join the meeting on Friday?
あなた
I'd love to, but I can't make Friday. Would Monday work?
押すと、点が三つ灯ります。そのあいだに声に出して返し、最後に見本と比べます。
5もう一度、同じ文
意味は隠してあります。声に出してから、開いてください。
I'd love to, but I can't make Friday. Would Monday work?
意味を見ないで、言ってみましょう。
意味を見る
ぜひそうしたいのですが、金曜は無理です。月曜ならいかがですか。
まだ時間があるなら、この文のまわり
「難しいです」は、どう聞こえる?
あなたが言ったこと · タップで音が出ます
相手には、「大変だけど、やってくれる」と聞こえています。
difficult は辞書どおり「難しい」のはず。それなのに、どうして Yes に聞こえるのでしょう。
difficult は、仕事の性質を説明する言葉だからです。「あなたの決定」を伝える言葉ではありません。難しい仕事は、引き受けることもできます。だから相手は「難しいけど、やるんだな」と聞きます。日本語の「難しい」が黙って運んでいる「だから無理です」の部分を、英語では自分の口で言う必要があります。決定を伝えるのは can't、not possible、won't be able to。難しさの話ではなく、できるかどうかの話をするのです。
型:受け止める → はっきり → 代案
英語の断りは、三つの部品でできています。それぞれ三つずつ用意しました。組み合わせて、自分の文を作ってみましょう。できた文は、そのまま聞けます。
1受け止める acknowledge
2はっきり断る(理由はひとつ) clear no
3代案を出す alternative
組み合わせを変えると、文が入れかわります。
パターン・ストーリーカード
六枚目、最後のカードです。これで6枚がそろいます。断りの No に、相棒の名前をつけておきましょう。
Pattern Story Card · No. 6
No は代案とセット
断りは、次の一手と一緒に渡す。相手に残るのは No ではなく、「次」。
日本語の断りは、輪郭をぼかして相手を守ります。英語の断りは、輪郭をはっきり描いて、そのすぐ隣に扉を描くことで相手を守ります。I can't. で終わる文は、壁です。I can't, but Monday works. は、扉のある壁です。相手は壁を見ません。扉を見て、そこから次の約束に進みます。だから英語では、No を言ったら同じ息で but を言う。No は、ひとりでは出かけません。
覚え方:No を言ったら、同じ息で but。代案が No の相棒。🚪
書き直してみる
日本語の断りを、そのまま英語にしてしまった四つの場面です。三つの型で、どう言い直しますか。△ が出ても、理由を読めば次に生きます。
今日のクエスト
できたものにチェック。全部でなくて大丈夫です。
- 「I'd love to, but I can't make Friday. Would Monday work?」を、画面を見ないで言える
- 自分の予定でひとつ、三つの型で断れる:___, but I can't ___. Could we ___?
- 「難しいです」と言いそうになったら、I'm afraid that's not possible, but… に置きかえられる
6まとめと、次へ
はっきり断れる人は、はっきり引き受けられる人でもあります。